読書の技法
文系のエリート官僚の読書法はすごいものである。
文系の人材、官僚のエリートには、本書を参考に、時間は有限であること
を前提に、膨大な書籍に接し、読むべき本を選び、活用できる知識を習得
する技を見習って、ロシアの知識人と渡り合える著者のような人材を目指
してほしい。
「速読術とは、熟読術の裏返しの概念にすぎない。熟読術を身につけない
で速読術を会得することは不可能である」
これは全くそうだと思う。世の中、そんなにうまい方法はないのだ。知識
のある分野だから、読む価値を素早く判断できるのであり、これをやるの
が速読ということだろう。熟読と速読の位置づけが著者の考えと似ている
ので、自分の読書法も著者のそれと似たところが多い。
ただ、超速読については、自分の場合はとりあえず読まないという選択を
する。読むべき本ならば、また接する機会があるはずだから。その結果、
月に何百冊も本を買わなくてもすむのである。