熱風大陸　ダーウィンの海をめざして「椎名誠　旅する文学館」シリーズ

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クリーク・アンド・リバー社 (2014-05-29)
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「水曜どうでしょう」のオーストラリア大陸縦断編での旅が，ディレクターが読んだ「熱風大陸」に端を発していると知り，読むことに決めた．だが，この旅もまた，バークらによる初めてのオーストラリア大陸縦断の成功の旅を著者が読んだことに端を発している．そして，本の最後のほうに，バーグらによる大陸縦断が成功しつつも，オーストラリア探検史上最大の悲劇的な結果に終わることが要約されている．そのような歴史について，旅人だけでなく読者も想いを馳せずにはいられない．

椎名誠は，自分の読書のほぼ原点．なぜなら，小4か小5の頃，兄と一緒に初めて文庫本を買ってもらったのだが，何を選んでよいか分からず，自分が買ってもらった本よりも，兄が選んだ「わしらは怪しい探険隊 (角川文庫) 」のほうにハマってしまったからである．このことは，昔のことなどかなり忘れてしまった今でも，比較的鮮明に覚えている．