コンスタンティノープルの陥落 (新潮文庫)

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塩野七生
新潮社
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1000年続いた古代ローマの正統的な文化を引き継いだ都であったコンスタンティノープルがトルコのマホメット2世によって陥落させられた事件を、これに関った複数の人物の手記に基づいて小説として構成されている。博識でありながら専門書ではなしえない、小説のスタイルを選択する塩野七生の独自の手法で、欧州の文化を理解するうえでは欠かせない歴史的転換点を退屈させることなく描ききる。冒頭部分が少々敷居が高いのだが(そのため長年積読書になっていた)、そこさえ乗り越えれば一気読み。「レパントの海戦」と「ロードス島攻防記」も読みたい。「海の都の物語」の再読もしたい。