ヒトごろし | 京極夏彦

www.amazon.co.jp

鬼の副長こと新撰組土方歳三京極夏彦による小説化.書楼弔堂あたりから実在の人物も登場していたが,いわゆる歴史とは直接関係ない出来事に限定されていた.一方,本作では歴史に沿った話の中で,人物の内面は自由に京極化している.歴史小説ではなくノンフィクション.初期からの京極党の人には推薦の一冊.

多摩に住んでいると新撰組は大事な観光資源だが,この小説はちょっと敬遠されそう.土方や沖田の血縁の方たちがご存命で,観光に一役も二役も買っていらっしゃるのだから.

土方ファンの娘は,この本がだいたいどんな内容か知っていたが,読んではいないらしい.中学生女子に与えてよいものやら,どうやら・・・彼女の母親に相談してからのほうがよいかもしれない.父親バカである.