情報幾何学の基礎 (数理情報科学シリーズ)

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藤原彰夫
牧野書店
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「情報理論の基礎」を読み終わったあとで、もうすこし理論的なことも知りたいと、
別冊数理科学情報幾何学の新展開 2014年 08月号 [雑誌]
を借りたのだが、雑誌なだけに玄人向けすぎて断念。また、今では入手も困難なので、比較的新しいこちらを選択。初学者でもわかるように書いてあるが、非常に歯応えある内容。数学科の微分幾何は、座標を抽象化してしまっているそうなので、数学を専門としない人には手が届かない。本書は、数学科では使われなくなった、座標をつかった表現と抽象的な表現を両方つかいわけているし、「数学的には全く無駄な作業」(序文より)としながらも、平らな空間(Euclid空間)と曲った空間(Riemann空間)の橋渡しの部分を解説することで、抽象的な表現で何を記述したいのか理解する手掛りを与えてくれていると思う。