書楼弔堂　破暁【合冊版】 (集英社文芸単行本)

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集英社 (2013-12-13)
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維新後の実在の政治家、作家などが、元僧侶が営む書楼弔堂を訪れ、自分の一冊を見つけていく。自分の一冊に出会ったことを転機に、弔堂の客は活躍するのだが、それがなぜなのかは「誰も知らない」と結ばれる6つの短編集。一冊に出会うことは、一種の憑き物落し。京極堂シリーズより時代は古いのだが、第6編の中禅寺氏の子孫が、あの京極堂なのかどうかは「誰も知らない」のだろうか。京極氏の小説の登場人物は、陰険と豪傑とヘタレがセットになるパターンがあるが、今回は豪傑=勝海舟がいい味出している。